
転職活動において、私が最も重要だと感じたのは自己分析です。
自己分析と聞くと、
- 性格や特性
- 自身の長所・短所
- これまでの仕事で苦労をどう乗り越えたのか
を想像するかもしれませんが、これだけでは30代の転職には不足しています。
長期的な目線での
- 今後のキャリアパス
- なぜそう考えているのか
- それに対して何をやってきたのか
を面接で求められます。
この記事では、30代が考えるべき自己分析の方法、について解説します。
直近では34歳で転職活動を行い、未経験の異業界へチャレンジして2ヶ月で2社より内定を頂きました。
Contents
転職活動開始時の私の自己分析
前述したような
- 性格や特性
- 自身の長所・短所
- これまでの仕事で苦労をどう乗り越えたのか
を言語化しておくのは基本なので割愛しますが、スムーズに答えられないようであれば一度しっかり考えて下さい。
その上で、今後のキャリアビジョンについて考えます。
私の「自己分析」失敗例
30代であれば面接で今後のビジョンについて必ずと言っていいほど聞かれます。
そこに対して説得力をもって伝えることが出来るかどうかで、選考通過の可否が分かれます。
私が転職活動を始めたときは、「3年後くらいにはマネジメントが出来ればいいな」程度でした。
実際に面接を受けると
- なぜマネジメントのポジションに就きたいのか
- そのポジションでどうなりたいのか
を聞かれるのですが、明確に答えを持っていませんでした。
企業としても応募者のビジョンを自社で叶えることが出来るのかについては選考時に重要視しています。
マネジメントになりたい理由が明確ではない=口先だけいいことを言っていると捉えられます。
採用企業としては新卒の20代を採用するよりも、中途の30代はコストがかかります。
さらに、即戦力として考え採用し売上計画を立てたり、重要なポストを今後任せることも見据えて採用していきます。
そのため、曖昧な理由で転職されて、5年・10年働いて離職されると会社としても痛手になります。
そのような背景があるので、
- 今まで培ってきたスキルが自社で活かせるのか(即戦力・今後の活躍)
- 長く働いてくれて会社の成長を引っ張ってくれるのか(応募者と企業のビジョンの一致するか)
という点を選考で見られます。
自己分析は今後のキャリアビジョンを考えるきっかけ
日々働く中で5年後10年後を見据えて仕事をしている人は少ないです。
ですが、ぼんやりと「次の役職を目指そう」などは少なからずあると思います。
普段はぼんやりと次の役職を目指そうと思っている、しかし、転職活動では3年後・5年後・10年後のビジョンを求められる、ここにギャップが生じます。
転職活動を今後のキャリアビジョンを考えるきっかけとして、しっかりと時間を使い自己分析をすることで
- 今まで何を目指していたのか、それに対して行ってきたこと
- これから何を目指すのか、それに対してこれから行うこと
を言語化して自身のビジョンとして確立することが出来ます。
実際、面接官も
- 面接用にキャリアビジョンを考えてる人
- 今後の人生の為にキャリアビジョンを考える人
を見抜くことが出来ます。
私も当初は「面接用にキャリアビジョンを考えてる人」でしたが、
しっかりと自己分析をしたうえで「今後の人生の為にキャリアビジョンを考える人」になれたので、
選考の通過率が上がったり、自身の転職軸がしっかりして迷わなくなりました。
どのように今後のキャリアビジョンを見つめなおせばよいか、具体的な方法を説明します。
30代が今後のキャリアビジョンを確立する3つのStep
今後のキャリアビジョンについて自信をもって話すことが出来ないのであれば、しっかり見つめなおすべきです。
面接用のキャリアビジョンしか考えていないと、いざ働いて辛いことがあったときに「俺は本当はこういう人生を歩みたいんだ」と逃げに入ってしまうからです。
今後のキャリアビジョンを見つめることで、ここに向かうために今この課題を乗り越えないといけないと自分事として向き合うことができ、それが成長へと繋がります。
では、具体的に私が行ったことについて解説していきます。
Step1.現状を認識する
まずは現状の認識です。
今思っている3年後、5年後、10年後にどうなりたいかを書き出してみましょう。
それが出来たら、なぜそうなりたいのか理由も一緒に書いておきましょう。
ここからさらに深耕していきます。
なぜ、あなたはスキルアップしたいのですか?
大体このあたりで躓いてしまいます。
そもそも本当にマネジメントをしてスキルアップをしたいのでしょうか?
ここで詰まってしまうのであれば、面接用のキャリアビジョンとして、その場逃れの考えしか持っていないと判断されてしまいます。
では、一度過去に戻ってみましょう。
Step2.過去を認識する
なぜ今の仕事を選んだのですか?その時にどんな想いや夢があり、その仕事に就いたのでしょうか?
そこから楽しい経験や辛い経験を味わい、今はどう考えているのですか?
過去を認識することで、当時抱いていた夢や希望、想いを体感し、現状とのギャップに気付けます。
今は転職を考えているかもしれませんが、実際に過去を振り返ったときに入社当時の熱い想いが蘇るかもしれません。
現在は、いいものがあっても利益が出ない、製造体制が整っていないなどで、海外展開できる商品がほどんど見つからず、やりがいを感じられない。
ではここで、あなたはなぜ
「世界に日本のいいものを発信し、世界中で私が推している商品の販路を増やし、生産者に喜んでもらう。」
ということをしたかったのでしょうか。
例えば
- 新卒採用時のキャリアビジョンとして、その場逃れで考えた結果
- 実家が農家で美味しいチーズを作っているが、販売が上手くいっていない
- 日本中を飛び回りいいものを見つけたり、海外への交渉するビジネスマンに憧れ
という理由があるかもしれません。
ここからさらに深耕していきます。
「実家が農家で美味しいチーズを作っているが、販売が上手くいっていない」というケースであれば
私が販売のノウハウを蓄積し、将来は実家の農家を引き継ぎ、経営を立て直したい。
という想いがあるかもしれません。
「日本中を飛び回りいいものを見つけたり、海外への交渉するビジネスマンに憧れ」というケースであれば
人から認められてちやほやされたり、他の人と違うことを行う人生を歩みたい。
という想いがあるかもしれません。
ここで重要なのは、出てきた答えに対して「なぜ?」を自問自答し続けることです。
そうして深耕していくと、いつか本質的な答えにたどり着くことが出来ます。
Step3.キャリアビジョンを考える
現在・過去を認識したところで、今後のキャリアビジョンを再構築しましょう。
方法としては過去の想いを言語化し、現在のぼんやりとした目標を繋げて、今後のキャリアビジョンを構築します。
という部分から、
このように現在の結果は過去の行動や想いによって作りだされているはずです。
自分が情熱をささげるものをいかに見つけるのか、その手段として過去にさかのぼるのは有効です。
ex.私の場合
ここで私のキャリアビジョンについても紹介したいと思います。
なぜなら、前向きに働く人を増やしたいから。
そのためには、まず入社して1年でしっかりと自身の数字を作れるようになり、2年後には周りの営業にもアドバイスができるようになり、会社の成長を引っ張っていきたい。
3年後にはマネジメントのポジションに上がり、今まで培ってきた再現可能な方法で売上拡大・会社の成長をしていきたい。
辛い仕事なのに、家で愚痴を言っているのをほとんど聞いたことがない。
幼いころから私は早く働きたいと思っていた。
実際に働いてみると、不平不満・愚痴・ネガティブなことを口にする人が多くイメージしていた社会人像と違っていた。
起業したいと思っていた根本にも、もっと明るく前向きに働く人を増やすきっかけになれるようなことを行いたいと思っていた。
現在34歳、結婚して家も購入しローンが30年以上残っています。
本当に起業をしたいのか、一度自分自身と向き合った結果、起業をするというぼんやりした想いは、私にとっての1つの逃げ道でした。
5年後・10年後に起業するために今は下積みをしているという逃げ道です。
その下積みはずっと終わらず、結局50代・60代になってやっぱりあの時に起業すればよかった、と後悔するのが思い浮かびました。
それなら、起業するということは一度諦め、まずは会社の経営に関わるポジションに上がり、前向きに働く人を増やす組織作りを行いたいと思っています。
長くなってしまいましたが、私のキャリアビジョンはこのようなものです。
これは正解も不正解もなく、自身が納得できてその道に進むことへ全力で向かえるかどうかが最も重要です!
これに気付かされたのはマジキャリの無料コンサルティングを受けたときです。
1時間の無料コンサルティングでズバズバと心の痛いところをえぐられて辛かったのですが、
その日の夜に数時間自分と向き合い、言語化して方向性を定めることが出来ました。
まとめ
過去に購入した書籍『お金2.0』を久しぶりに読み返してみました。
すると当記事で伝えたかった事が書いてありましたので、下記に要約してみます。
- ミレミアム世代(現在の20-30代)とそれ以前の世代では価値観が違う
- ミレミアム世代の親の時代は高度経済成長期で、働けば給与もどんどん上がる。マイナスからゼロに持っていくことに必死だった。
- 一方でミレミアム世代は生まれたときからそれなりに不自由なく育ってきた。経済もこれから飛躍的に成長する段階ではない、大企業に勤めても上のポストは詰まっている、頑張って働いても親の世代に比べるとリターンが少ない。
- 昔は作られた仕組みの中で効率よく売上や利益を伸ばすことが求められてきた
- これからは自身がやりたいことを追求して、結果的に売上や利益につながる時代
- 仕組みを作る側に立つこと、世の中に何を提供できるのかが重要
- その方向性を自分で決めて発信していくことが価値につながる
ということが書いてありました。
この本はお金の今後について、仮想通貨やベーシックインカムなどにも触れられていますが、
最終的に著者が言いたかったのは
社会がレールを敷いてくれる時代から自分でレールを作っていく時代に変わっていく
ということではないかと私は思っています。
好きなことをやった結果お金につながる例としてYoutuberやインスタグラマーなども挙げられています。
私たち30代が今後どのような人生を送るのかを決めること、つまり自己分析でビジョンを定めることだと私は感じました。
興味のある方は、ぜひ読んでみて下さい。
これからの働き方を考えるきっかけになると思います!